作品名: | 一円本流行の害毒と其裏面談 |
作品名読み: | いちえんぼんりゅうこうのがいどくとそのりめんだん |
著者名: |
宮武 外骨 |
作品データ
分類: | NDC 023 914 |
作品について: | 大正15年、改造社の『現代日本文学全集』の刊行をきっかけに、一冊一円の廉価版の文学全集を予約出版する「円本」ブームが起こった。これにより、大部数を廉価で出版・流通する、現在の出版産業につながる体制ができた。宮武外骨は、このパンフレットのなかで、円本流行によって起こる16ヶ条の害毒を指摘し、するどく批判している。奥付には「(普及目的)有断許複製 本書紙型貸与亦諾矣」とあり、当時の出版状況に警鐘を鳴らす目的での出版だったことがわかる。(河上進) |
文字遣い種別: | 新字新仮名 |
備考: |
作家データ
分類: | 著者 |
作家名: | 宮武 外骨 |
作家名読み: | みやたけ がいこつ |
ローマ字表記: | Miyatake Gaikotsu |
生年: | 1867-02-22 |
没年: | 1955-07-28 |
人物について: | 1867~1955。香川県生。明治中期から昭和期にわたって活躍したジャーナリスト。1887年に出した『頓智協会雑誌』で、大日本帝国憲法を風刺したため不敬罪で発禁となり、投獄される。その後、8万部を売ったといわれる『滑稽新聞』や『スコブル』『面白半分』『震災画報』など個性的な雑誌を次々に発行する。彼が生涯に発行した新聞・雑誌は40点以上にものぼる。また、風俗史家としての側面を持ち、『猥褻風俗史』『賭博史』の著作を自分の出版社である半狂堂・有限社から刊行したり、学者と在野の好事家を集めて明治文化研究会を結成した。東京大学法学部の「明治新聞雑誌文庫」を設立者でもある。多彩な活動ぶりから、奇人と誤解されることが多いが、戦前という時代に反骨精神を貫いた希有な人物であろう。ちなみに、「外骨」は本名である。(河上進)![]() |
底本データ
底本: | 一円本流行の害毒と其裏面談 |
出版社: | 有限社 |
初版発行日: | 1928(昭和3)年11月1日形式発行 |
入力に使用: | 1928(昭和3)年11月1日 |
校正に使用: | 1928(昭和3)年11月1日 |
工作員データ
入力: | 河上進 |
校正: | 八巻美恵 |