作品名: | 溺れかけた兄妹 |
作品名読み: | おぼれかけたきょうだい |
著者名: |
有島 武郎 |
作品データ
分類: | NDC K913 |
初出: | 「婦人公論」1921(大正10)年7月 |
作品について: | 「あら大きな波が来てよ」と沖の方を見ていた妹が少し怖《こわ》そうな声でこういきなりいいましたので、私たちも思わずその方を見ると、妹の言葉通りに、これまでのとはかけはなれて大きな波が、両手をひろげるような恰好《かっこう》で押寄せて来るのでした。記憶の底に濃い陰影を刻む、夏の終わりに遭遇したできごと。 |
文字遣い種別: | 新字新仮名 |
備考: | この作品には、今日からみれば、不適切と受け取られる可能性のある表現がみられます。その旨をここに記載した上で、そのままの形で作品を公開します。(青空文庫) |
作家データ
分類: | 著者 |
作家名: | 有島 武郎 |
作家名読み: | ありしま たけお |
ローマ字表記: | Arishima Takeo |
生年: | 1878-03-04 |
没年: | 1923-06-09 |
人物について: | 1878年3月4日、東京小石川水道町に生まれる。東北帝大農科大学で教鞭を執るかたわら、1910年「白樺」に同人として参加。『かんかん虫』『在る女のグリンプス』などを発表する。1916年、結核を病んでいた妻が死に、さらに父が亡くなったことから教鞭を辞し、本格的に文学生活に入る。『或る女』『カインの末裔』『生れ出づる悩み』などが代表作。1923年6月9日、人妻の波多野秋子と軽井沢の別荘浄月庵にて情死。![]() |
底本データ
底本: | 一房の葡萄 他四篇 |
出版社: | 岩波文庫、岩波書店 |
初版発行日: | 1988(昭和63)年12月16日改版第1刷 |
底本の親本: | 一房の葡萄 |
出版社: | 叢文閣 |
初版発行日: | 1922(大正11)年6月 |
工作員データ
入力: | 鈴木厚司 |
校正: | 地田尚 |