作品名: | 巡査辞職 |
作品名読み: | じゅんさじしょく |
著者名: |
夢野 久作 |
作品データ
分類: | NDC 913 |
初出: | 「新青年」1935(昭和10)年11~12月 |
作品について: | 草川巡査は、高等文官試験の準備に忙しかった。そんなある日の早朝、駐在所の硝子戸をけたたましく叩くものがあった。深良屋敷の老夫婦が惨殺されたという。平和な村に突然降って沸いた兇悪犯罪であった。殺された老夫婦は、徹底した金の亡者で、高利貸しの取り立ては厳しく、納期の遅れる小作の土地は法律をたてに取り上げる。一方、村のつき合いには決して出てこない。それ故、嫌疑者は村人全員、というやっかいな事件であった。知らせに来たのは、最近老夫婦の養子になった一知というラジオいじりが唯一の趣味という村の模範青年。草川巡査は、この一知に疑惑の目を向けるのだが……。 1935(昭和10)年「新青年」11、12月号に掲載された。(小林繁雄) |
文字遣い種別: | 新字新仮名 |
備考: | この作品には、今日からみれば、不適切と受け取られる可能性のある表現がみられます。その旨をここに記載した上で、そのままの形で作品を公開します。(青空文庫) |
作家データ
分類: | 著者 |
作家名: | 夢野 久作 |
作家名読み: | ゆめの きゅうさく |
ローマ字表記: | Yumeno Kyusaku |
生年: | 1889-01-04 |
没年: | 1936-03-11 |
人物について: | 本名・杉山泰道。右翼の大物・杉山茂丸の子として生まれ、はじめ農園経営に従事。僧侶、新聞記者などを経て、作家に。死の前年に書かれた大作『ドグラ・マグラ』をはじめ、怪奇味と幻想性の色濃い作風で日本文学にユニークな地歩を占める。![]() |
底本データ
底本: | 夢野久作全集4 |
出版社: | ちくま文庫、筑摩書房 |
初版発行日: | 1992(平成4)年9月24日 |
工作員データ
入力: | 柴田卓治 |
校正: | 小林繁雄 |