図書カード:大菩薩峠

作品名: 大菩薩峠
作品名読み: だいぼさつとうげ
副題: 08 白根山の巻
副題読み: 08 しらねさんのまき
著者名:
中里 介山 

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作品データ

分類: NDC 913
初出: 第八巻「白根山の巻」「都新聞」1918(大正7)年 3月7日~5月1日
作品について: 甲斐と駿河の国境(くにざかい)徳間峠。竜之助はお絹とともに同行するがんりきをふいに斬りつける。片腕を落とされたがんりきは、狼狽するお絹をつれ逃げ去った。人気のなくなった峠、降りだした雨の中を昏々と眠る竜之助。やがて通りかかった山の娘たち一行は竜之助をたすけ、頭(かしら)のお徳は連れかえった竜之助の世話をするようになる。奈良田温泉へ逗留し、久方ぶりにくつろいだ日々を過ごしていた竜之助は、地元の郷士(ごうし)望月家が、甲府勤番の役人を騙(かた)った神尾主膳の手先に強請(ゆす)られていることをお徳から聞かされる。一計を案じた竜之助は、望月家伝来の名品と称した槍を手に、望月家を強請る役人の詰め所に単身乗り込んでいった。
wikipediaアイコン大菩薩峠
文字遣い種別: 新字新仮名
備考: この作品には、今日からみれば、不適切と受け取られる可能性のある表現がみられます。その旨をここに記載した上で、そのままの形で作品を公開します。(青空文庫)

作家データ

分類: 著者
作家名: 中里 介山
作家名読み: なかざと かいざん
ローマ字表記: Nakazato Kaizan
生年: 1885-04-04
没年: 1944-04-28
人物について: 小説家。本名は弥之助(やのすけ)。東京都羽村市生まれ。父の家業不振のため苦しい少年時代を送る。小学校高等科卒業後上京。電話交換手からのち小学校教員となる。この間、キリスト教と社会主義の影響を受ける。1905(明治38)年、白柳秀湖(しらやなぎしゅうこ)らと雑誌「火鞭」(かべん)を創刊。同誌に短編「笛吹川」を発表。翌年「都新聞」入社。1909(明治42)年、同紙への連載小説「氷の花」をかわきりに「高野の義人」など数々の作品を掲載。1913(大正2)年「大菩薩峠」の連載を「都新聞」で開始。本作はこの後、掲載紙を変えながら断続的に1941(昭和16)年まで書き継がれる。しかし長大な作品(四十一巻)は作者の後半生を呑み込み、なお未完に終わる。1919(大正8)年「都新聞」退社。旺盛な執筆活動を続けながら、道場や私塾経営のほか「隣人之友」をはじめ各種雑誌の発行を手がける。生涯を通じトルストイの影響を強く受けたといわれる。
代表作には、聖徳太子に材をとった「夢殿」、法然上人を描いた「黒谷夜話」など。また晩年は自伝的文集「百姓弥之助の話」を残している。
wikipediaアイコン中里介山

底本データ

底本: 大菩薩峠2
出版社: ちくま文庫、筑摩書房
初版発行日: 1995(平成7)年12月4日
入力に使用: 1996(平成8)年2月15日第4刷
校正に使用: 1995(平成7)年12月4日第1刷
底本の親本: 大菩薩峠 二
出版社: 筑摩書房
初版発行日: 1976(昭和51)年6月20日

工作員データ

入力: (株)モモ
校正: 原田頌子