自動車用ペンキ
これは特種の赤ペンキをタップリ含んでいるピンポン
その使用目的は、雨天の折など、向うから自動車が狭い路にも
しかるときは赤ペンキは
もしこの赤ペンキを綺麗に落さんと
随ってその反覆使用は、運転手をして歩行者に泥をハネかすことを絶対に行わざらしむるに至るものなり。
(ペンキ球一箇五銭。ペンキ消し一壜二十六銭の見込み。)
安全
携帯型なり。大体ゴールデンバットの箱ぐらいなり。一方に入口ありて、他方に出口あり。これを使用するは当人に限り、他人をして使用せしむることを得ず。(もし強いて行えばつかまっちゃう也)
さて先ず入口へ金五十銭を入れるなり。その次に出口のところにある押し
しかるときは、出口よりチャラチャラとお金が出てくるなり。
但し或るときは、五十銭入れたに対して五円出てくることもあり、或いはまた一銭も出て来ぬことあり。
ときには五十銭入れて五十銭出て来ることもあり、さまざまたるところ、まことに賭博器なり。
(さア昼飯にしよう!)というときにまず五十銭を本器に投じて釦を押す。
出口より五十銭出づれば、ランチにし、
本器は賭博マニアに
(本器一個の値段は一円七十銭の見込み。但し初充電に金二十円を投入し置くをよしとす。)
動物発電機
本器一台を備うるときは、シガレット電熱器を点火し得べく、二台を備うるときはスタンドを点火し得べく、もし十五台を備うるときは電気ストーブを点火し得べし。
その構造は、
次に、そのセルロイド板の前方に、
然るに籠の
よって此の電気を器外に導きて、用に立つるものとす。
使用に当りて注意すべきことは、猫と鼠とを入れる順序を間違えざることにして、もし鼠を入れ置きて猫を後より入れたるときは、本器は故障を生ずる
(本器の価格七十五銭。猫一匹五銭、鼠十六銭也。)
新案
本発明品は、水汲器という名称であるが、市場にあるような不経済なものではない。これは全く費用が
本器を取付けるのに最も能率のよい人間は婦人である。早く云えば、お喋りの選手であるほど、発電量は多くなるからして、したがってモーターはよく動く。そういう婦人が、令夫人を始め数人も常備しているときは、発電量は
婦人の座談会や演説会のときには、電灯をとぼすのに用いる。相当広い会場でも、十二分に照明が出来ること
(本品は一
家ダニ発射器
本発明品は、家ダニを収容するポケット型の容器と、その
本器の用途は、いろいろとあるも、その一二例を挙げてみると、極めて通俗な用い方としては、
家ダニは一名エロ虫と称せられ、身体の軟部を好みて喰いつくを以て、ところによりては痒み甚だしきあまり厖大に発熱
(本器の売価は一個金十五円也とし、その半分は国家へ税金として納付させる。
切符を折らせない方式
本方式は折ってはならない切符を折るときは、切符内より
これは某市電の某車掌君の発明にかかるものである。およそ人間というものは、しつけの悪いもので、電車に乗って金と引換えに切符や乗車券を渡して置くと、「折らないで下さい」と再三注意を与えて置くにも
いくら注意を与えても、乗客は云うことをきかないので、本発明方式を提供した次第である。これを採用するときは
(本発明方式は、一電気局又は一電鉄会社一乗合自動車会社につき、金五千円也として権利使用を許す。)
〔附記〕折角の発明であったが、そんなことをするよりも、乗客が簡単に折ることの出来ないように、切符の厚さを
感電砲
海相「発明小僧というのは、君かネ。」
小僧「そうです。感電砲というのを発明しましたから、国家へ献上 します。」
海相「それはどうも、どこに持って来たのかネ。」
小僧「いや実物は重いので紙に書いて持ってきました。」
海相「二重リング陣形?」
小僧「そうです。下のは艦隊、上のは航空隊ですよ。やってくるところを、こっちは感電砲をサッと向けるですナ。釦 一つ押すと紫電 一閃 。太い二本の光の柱です。一本は真直に空中を飛び上る。もう一本は敵陣の中につっこむ。するとパッと黄煙 が騰 ると見る間に、艦 も敵兵も瞬間に煙となって空中に飛散する。これが本当の空中葬······。それでおしまいでサ。」
海相「なんだい、それは。」
小僧「つまりこれが感電砲ですよ。砲から空中へ紫光 の柱が立ったのは、上空にある強烈なる電気天井ヘビサイド層の電気を下へ導くための電離柱 です。これがために強烈なる電気が天井から下りて来る。下りて来るが早いか、もう一本、敵の中へ突っこんだ紫光の電離柱を導わって、敵艦や敵機に集中する。つまりヘビサイド層の強電気が敵軍の上に浴びせかかる。何条もってたまるべき、艦 も機も敵兵も大感電して、たちまち白熱する一抹の煙になって······。」
海相「ああ、もうよろしい。」
短波殺人砲
陸相「で、どうするというのじゃナ。」
小僧「私の献上 しようと申しますのはデスナ、我国の兵の身長と敵兵の身長との甚 だしい相違に着眼したのです。こっちは一ポイント六メートル位で、あっちは二メートルもあります。」
陸相「フフン。」
小僧「そこで強烈なる電波発生機をこしらえます。つまり一種の送信機ですナ。その発生電波の波長たるやデスナ、近頃流行の短波にするのです。短波も短波、二メートルにするのです。」
陸相「ウム、ウム。」
小僧「この二メートルの超短電波が敵軍にぶっつかると、どうなるかというと、猛烈な電気振動が起ります。敵兵はこの電波をぶっかけられると、たちまち身体が強烈なる電気振動に包まれ、第一にやっつけられるのは心臓です。ギュッとねじられるような激しい刺戟を与えられ、心臓は忽 ちストップをしてしまいます。これで万万歳 です。」
陸相「うん、そいつは面白いが、こっちの兵には危険はないか。」
小僧「そりゃ大丈夫です。いまも申したとおり、こっちの兵は一ポイント六メートルで、メートルが足りませんから、そんな電波を身にうけても、電気振動が起らないから大丈夫です。」
陸相「よろしい。それまで!」
小僧「しかし出羽嶽 みたいな背高ノッポは、出陣を見合わせにして下さい。そうでないと······。」
陸相「それまでッ、喋 り方 やめイ」
社長「ちょっと待って下さい。わしは製氷会社の社長ですよ。兵器を作れったって、出来ない相談ですワイ。」
小僧「そう思うのが畜生······イエその、つまり浅間しさですよ。出来ます、出来ます。立派に出来ます。社長さんが報国の精神さえあればですよ。もし無いというのなら、私の発明になる時計じかけの毒瓦斯 を会社の中に仕掛けてゆきます。」
社長「マ、マ、待ってくれ給え、僕はナニもソノ······。」
小僧「よろしい。社長の精神は盲腸のつきあたりまでハッキリ見えました。では始めから遣 りなおしますよ。いいですか。あの長江の出口を止めちまうのです。するとあの夥 しい水量は、海へ注ぐことが出来なくなってしまう。するともう向うは一遍で降参をしてしまいます。」
社長「どうも判らないですナ。」
小僧「判ってるじゃないですか。いつか長江の流域八百里に亙 って大洪水があって困ったということがありましたろう。あれの十倍も二十倍も恐ろしいやつをやろうというのです。あの流域全体が水漬 かりになっては、もう戦争は出来ません。」
社長「そりゃ巧い話だが長江の出口を止めるなんて、そんな大変なことが出来るものですか。」
小僧「そこがこの話ですよ。いいですか。大きな汽船の胴中に大きな製氷器械を据えつけるのです。つまり舷側 にふれる水は、直ちに氷となるような仕掛けをするのです。そんな汽船をドッサリ作って||それの設備はみな貴方が国家へ寄附するのですが||それを長江の出口へ派遣して、昔あった閉塞戦 に似た氷鎖戦 をやるのですよ。貴方の名誉は大変なものですぜ。」
社長「それはいいが、一体汽船はいくつ位あればいいのです。」
小僧「まず二百艘 ですかナ······これこれ気絶しちゃいけません。起きて下さい。」
傷つかず
内相「お前かい、発明小僧ちゅうのは。」
小僧「さいでごわす。ところで本発明品は、まことに御便利でございましてナ、是非お買い上げを願いとう存じまするで、ヘエヘエ。」
内相「買う買わぬは後にして、早く品物を見せなさい。」
小僧「では······これでございます。この鎖 ベルトがドンドン走りますんで。タンクの車輪の上を走るあの鎖ベルトと同じ様なものです。」
内相「鎖の上に何かヒラヒラ附いているのは何じゃ。」
小僧「これは皆鷹 の羽根です。」
内相「鷹の羽根がどうしたのじゃ。」
小僧「これが犯人の足の裏を、擽 るのです。まず犯人を椅子に縛りつけて置き、靴下を脱がせます。そしてその足の下へ此の器械を据えつけます。器械が動き出すと、鎖ベルトは輪になっていますから、羽根は犯人の足の裏を、いつまででも擽ります。遂に犯人はアハアハ笑い苦しんで、白状をいたします。むろんこの拷問は、すこしも傷がつきませんです。」
内相「ちょっと重宝 じゃが、拷問器では買い上げんぞ。何とか尤 もらしい名称に変えてこい」
乗客吸収方式
鉄相「お前の名は知っとるがロクでなしの発明ばかりじゃないか。」
小僧「そりゃデマでさア。そこで早速ですが、お買い上げねがいたいものをぶちまけて、ロクでなしかどうか御批判ねがいましょう。これこれ、この乗客吸収方式というやつです。」
鉄相「ナニ乗客吸収方式だア、名称はたいへんいいじゃないか。どうするのだい。」
小僧「つまり切符へミシンを入れるのです。」
鉄相「ほう、ミシンを入れて······。」
小僧「それだけのことです。切符を買った乗客は、そのミシンのところから、ひきちぎって切符の半分を保管します。それには賃金が書いてあります。それを溜 めるんです。」
鉄相「溜める? 溜めてどうする。」
小僧「一定の金額以上溜めると、そこで今までに買った切符の金額合計の一割に相当するだけの金額を乗客に払い戻します。」
鉄相「そんなことは出来ない。」
小僧「それも現金で払うのではなく、鉄道旅行券で払う。だから貰った方の乗客は、その切符で思い懸けない旅行が運賃ナシでやれる。」
鉄相「うん、なるほど。」
小僧「だから乗客は殖 える。キセル乗りをよして、娯 みだからちゃんと全線の切符を買うようになる。鉄道省の収入は大いに殖えて、一割の切符払い戻しなんか、てんで苦にならなくなる······というのはどうです。」
鉄相「面白い。では実行しよう。どうもありがとう。」
小僧「あれッ。買って下すったんだったら、お金を下さい。」
鉄相「それはアイデアで、発明じゃない。発明は工業的でなくちゃいかん。」
小僧「工業的ですよ。······ハイ、これがそれについて必要な切符ミシン器です。たいへん早く良く正確に穴が明きます。うんとお安くして置きます、どうぞ。」
鉄の切手
逓相「ここへは、いろんな発明を持ちこんでくるが、面白いのがあった例がない。君はやく喋って、帰って呉れ給え。」
小僧「はア、これ、如何です。」
逓相「なんだ、それァ。」
小僧「これは鉄の切手です。」
逓相「鉄の切手? 鉄の切手なんて重くて配達出来やせん。」
小僧「そう思うのが、認識不足ですよ。鉄の切手を使えば、今までの十分の一の時間で配達が出来ます。」
逓相「法螺 を吹くなよ。」
小僧「本当ですよ、法螺じゃありません。つまりハガキにこの鉄の切手を貼りますネ。それを配達するときは、〒やサンがサイドカー付きのオートバイで配ってまわる。しかもその車には機関銃式郵便物射出器 というのがついているのです。引金をグッと引けば、往来に居ながら、遥か向うの戸口まで、郵便物が射出 されて飛んでゆくのです。」
逓相「機関銃式とは考えたナ。しかし郵便物が戸口に当って、バラバラ下へ落ちるのではサービス問題をひきおこすから困る。雨の日など、折角 ターキーが送ったブロマイドが泥だらけじゃ、申訳ない。若い女の子に恨 まれては、ワシャ辛 い。」
小僧「なに大丈夫ですよ。戸口には磁石式郵便受を附けるのです。大きな磁石がブラ下っているのです。配達車から射出されたハガキは、鉄の切手が貼ってあるから、戸口へ飛んでゆくとピシリピシリと、この磁石に吸いつけられて、下には落ちんです、この方式によれば、上海 の市街戦のように超スピードで······。」
逓相「オイ誰か。この方のおでこへ『通信事務』のハンコをペタリと捺 して、お住居 へ送り返せ!」
多忙病の人に捧げる
秘書「そりゃ私も忙しくて閉口してますよ。だが、失礼ながら君の名はノトーリアスですよ、ロクなものを持ってこんという専 らの評判ですが、知っていますか。」
小僧「弁解は忙しいのでしません。まず品物を見られよデス。」
秘書「こりゃ何だ、義手 じゃないか。君、間違えちゃいけませんよ。私には正しく二本の手がありますよ。」
小僧「三本の手があっても、忙しくて足らん······とよく申しますネ。つまりこの義手は二本の手があっても、なおかつ忙しい人に取付けるのです。試みに一本つけてごらんなさい。」
秘書「こりゃ駭 いた。」
小僧「それで左の手で、電話の受話器を持ち、右の手に握った鉛筆で、向うの云う用件を紙の上に書き······それから補手 でもって、薄くなった頭の頂上をゴシゴシと掻 いてごらんなさい。」
秘書「こりゃ奇妙だ。······四五本、置いていってくれ給え。」
社員「なアんだ。腕時計じゃないか。しかも型が大きくてアンチ・モダンだ。······君は普段 モダン日本を読んでないんだろ。」
小僧「どうも有難うござい。······この型の大きいのは、目醒しになっとるのでございまして······。」
社員「目醒しなんか意味無い。」
小僧「······ことは無くて大有りです。あンさんは、昼間の五分の居睡りは、瀕死 の病人を蘇 らせるということを御存知ですか。」
社員「ウソをつけ!」
小僧「イエ本当でございますよ。内輪 に見積りましても、俄然 元気を恢復して、居睡りのあと、仕事が捗 りますデス。そこで居睡りをすることをお薦 めいたしますが、そのとき無くて無らぬのは、この目醒しつきの腕時計でございます。目醒しとしては極めて小型にして軽便、ベルの鳴り心地も大きからず、また小さからず。重役の耳には入らねど、御自分を起すには充分です。これを自席に帳簿を立ててその蔭で行うとか、或いはまた電車の中にて、乗換えまでの僅少なる時間を利用して行うとか······。」
社員「ヨシヨシ判った。月賦 で一つ買おう。」
小僧「オオ神様! 今日はよく売れる······。」
紫外線発生のベッド
小僧「人生は六十から······と申す諺 があるのを御存知でいらっしゃいますか。」
重役「知らんネ。······本当かネ······。」
小僧「本当でございますとも。魏 の曹宗 という人が······。」
重役「曹宗か。アレなら知っとる······。」
小僧「ああ、御親友でございましたか。これは失礼申上げました(と、ペコンと頭を下げ)、実はあの曹宗様が仰有 ったとか申すことで······ソノ先生の如きはこれからが人生でございますよ。」
重役「ウフフフ。」
小僧「ところが、先生にはチョッと条件が欠けて居ります。」
重役「なにッ······。」
小僧「つまり早く申しますと、曹宗様は常に屋外 でお暮しになって、紫外線というものを充分に全身にお受けになっていたので、これで丈夫でございました。ところが先生は、屋外にお出ましになり日光に当られることが全く無い。これではいけませんナ。」
重役「そりゃ話に聞いたことがある。しかしじゃ、わしのように十五もの会社の重役をしている忙 しさでは、そんなことは到底出来べきではないのじゃ。」
小僧「そんなことはございません。たっぷりお有りですよ。」
重役「ないッ! 忙しいのを知らんか、君は。」
小僧「では申上げましょう。先生は毎晩お寝 みになりますが、あのときは何かお仕事をなさいますか。無論なさらないで、ながながと伸びていらっしゃいましょう。私の申すのは、あの時間です。すくなくとも五六時間は有りましょう。······そこであの紫外線発生装置をベッドに仕掛けて置くのでございますよ。特別のベッドですが、これを用いてお寝みになりますと、毎晩、適当の時間に紫外線が身体に当って、知らず知らずのうちにお丈夫になるし、時間も損をしないというので······。」
重役「ウウン、そいつはいい考えじゃ。よオし、その紫外線発生ベッドというのを買おうじゃないか。一台いくらじゃ。」
小僧「へえへえ、どうも有難うございます。······エエ少々お高くて、一台二百円でございます。」
重役「二百円で、人生六十からナラ安い、よオし、至急十五台ほど持って来てくれ。」
小僧「十五台? そんなに、どうなさいますんで······。」
重役「斎藤内閣の諸公に贈るのじゃ。」
ホンモノの珍発明集
小説より奇なる実話あり。
パチンコの発明
昭和二年実用新案広告第一一六七七号(類別第一十五類五、銃弓及射的玩具)||出願人、東京府下本田村立石、×田×次郎氏。
「登録の請求範囲」というのを見ると、パチンコの構造というのが、次のように鹿爪らしく書いてある。
図面ニ示ス如ク、支持
こんなわけで、パチンコとて中々
芋焼器の発明
昭和五年実用新案広告第八八三四号(類別、第九十六類九、飲食物製造機雑)||出願人、山形市×澄町吹張、伊×長兵衛氏。
この芋焼器の「作用と効果」というのが、実に名文で、
作用ト効果
本考案品ハ右ノ如キ構造ニシテ加熱板上ノ金網面ニ、生芋ヲ置キテ、先ズ
以上ノ如クナルヲ以テ、芋ヲ焦焼スルコトナク(僕はいささか焦げた方が好きです)、蒸焼シ得ルノミナラズ蒸焼ヲ二回ニ順次行ウヲ以テ塩ノ
||皆様、お腹の具合はいかがですナ。
牛馬両便器の発明
昭和二年実用新案広告第四二九四号(類別、第七十五類五、家畜用便器)||出願人、四谷区永住町、中×清氏。
牛馬の両便と都市の美観衛生問題は、これ誰しも頭痛の種である。そこで此の発明が生れたわけである。
図で見るように、ションの方は
ジャアと用を達せば、この漏斗がたの中に落ち、底から出ている
ダイの方は、手前に出ているハンドルを、キューッと矢の方に引張ると、クランクの巧みなる運動によって、
受けたものはコロコロと、太い管の中を転落して、タンクの中に入るから牛馬先生は、遥かに
ハンドルが間に合わぬことを心配する人があるかも知れないが、こいつは心配いらぬ。何故なら牛馬は
||という誠に結構な仕掛けである。かくして牛馬君は、終日おのれの産物を引いて廻ることになる。
さてこの折角の発明も、牛馬車がトラックに追われてしまった今日では、僅かに原稿のネタになるしか、その効果がなくなった。