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「悲劇喜劇」広告

岸田國士




 *悲劇喜劇は、人生の中に舞台を観ようとするものの覘眼鏡である。

 *悲劇喜劇は、近代演劇の迷宮を訪ふものの為めに編まれた新版案内書である。

 *悲劇喜劇は、今の芝居を観に行かない人々を顧客とする移動小劇場である。

 *悲劇喜劇は、また、劇を談ずるだけが能でない芸術的酒場キヤバレ・アルチスチツクである。

 *最後に悲劇喜劇は、一部私の貧しいノオトである。(岸田國士)






底本:「岸田國士全集21」岩波書店

   1990(平成2)年7月9日発行

底本の親本:「近代劇全集第十五巻 月報第十七号」第一書房

   1928(昭和3)年10月10日発行

初出:「文芸春秋 第六年第九号」

   1928(昭和3)年9月1日号

入力:tatsuki

校正:門田裕志

2007年7月2日作成

2016年5月12日修正

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