あるところにお
ある日、お母さんがおつしやいました。
「お猫さんや、今日は少し寒いから、お
けれども、お猫さんは、お母さんの姿が見えなくなると、すぐさまお
あひるさんのお母さんはおつしやいました。
「お猫さん、折角ですが、あひるさんはまだ学校から帰つて来ません。」
お猫さんはがつかりしましたが、お
「をばさん、外で待つてゐます。」と言ひました。
一時間待ちました。
あひるさんは帰つて来ません。寒い風が吹いて来て、お猫さんの帽子を川の中へふきとばしました。お猫さんは、一
「ハクシヨン

あひるさんのお母さんはおつしやいました。
「お猫さん、今日は寒いから、もうお
それでもお猫さんは「
お猫さんはそこで、又一時間待ちました。けれどもあひるさんは帰つて来ません。
又、寒い風が吹いて来て、お猫さんの
あひるさんのお母さんはおつしやいました。
「さあ、もう、お
お猫さんはシヤツ一枚でガタガタふるえながら、
「大丈夫です。おばさん。」といつて、動きません。そしてもう一時間待ちました。
夕方になつて、嵐のやうに大きな風が吹いて来ました。そしてお猫さんはコロコロと川の中へおつこちてしまひました。
お猫さんは
お
「川の水の中より、おふとんの中がずつとあつたかくていいや。」と思ひましたが、それは後のまつりで、その晩から熱が出て、一週間程はうんうんうなりましたさうです。