扨も/\人間の
一世ハ
がてんの行ぬハ元よりの事、
うんのわるいものハ
ふろよりいでんとして、
きんたまをつめわりて死ぬるものもあり。
夫とくらべてハ私などハ、
うんがつよくなにほど死ぬる
バへでゝも
しなれず、
じぶんでしのふと思ふても又いきねバならん事ニなり、今にてハ日本第一の人物勝
憐太郎殿という人に
でしになり、日々
兼而思付所を
せいといたしおり申候。其故に私年四十歳になるころまでハ、うちにハかへらんよふニいたし申つもりにて、あにさんにも
そふだんいたし候所、このごろハおゝきに御きげんよろしくなり、そのおゆるしがいで申候。国のため天下のためちから
おつくしおり申候。どふぞおんよろこびねがいあげ、かしこ。
乙様
御つきあいの人ニも、
極御心安き人ニハ
内

御見せ、かしこ。