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手紙

文久三年七月八日か 村田巳三郎あて

坂本龍馬




 唯今肥後邸ニ横井を(たづね)候所、夜前申合候通、伏(見)相待(あひまつ)と申て、今日八ツ時頃、出足ニて候よし。

 下拙(げせつ)ニ於ても一言、神戸へまて申遣(まうしつかは)度儀(たきぎ)(これあり)、又先刻御談申せし儀も有て、薩邸ニも早々参多(まゐりた)し。

 故ニ今夜伏水ニ下り明朝上京と存付候間、吉井への状一封今夜中、何卒御遣しの程(ねがひたてまつる)

頓首々

八日

花押

坂本龍馬

村田巳三郎様
直陰

足下






底本:「龍馬の手紙」宮地佐一郎、講談社学術文庫、講談社

   2003(平成15)年12月10日第1刷発行

   2008(平成20)年9月19日第7刷発行

※丸括弧付きの語句は、底本編集時に付け加えられたものです。

入力:Yanajin33

校正:Hanren

2010年7月24日作成

2011年6月17日修正

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