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手紙

慶応三年一月三日 木戸孝允あて

坂本龍馬




○広沢先生(兵助)及、山田先生(宇右衛門)の方にも万々よろしく御頼申上候。再拝。

改年賀事御同意御儀奉存候。

然ニ御別後三田尻の方ニ出かけんとする所、井上兄より御咄置候て、すぐ下の関ニ罷帰り申候。兼而御示の如く越荷方(こしにかた)久保松太先生に御目ニ懸り、止宿の所お御頼、則チ阿弥(陀)寺伊藤助太夫方ニ相成申候。是より近日長崎ニ参り、又此地ニ帰リ可申と存居申候。何レ其の節又々御咄もうかゞい候。先ハ早※(二の字点、1-2-22)、拝稽首。

正月三日
龍馬

木圭先生

足下

追白、井上氏ニ送リ候手紙、御面(倒)ながらよろしく御頼申上候。

木圭先生

虎皮下






底本:「龍馬の手紙」宮地佐一郎、講談社学術文庫、講談社

   2003(平成15)年12月10日第1刷発行

   2008(平成20)年9月19日第7刷発行

※底本手紙の写真のキャプションに、(宮内庁 木戸家文書)とあります。

※丸括弧付きの語句は、底本編集時に付け加えられたものです。

※直筆の手紙の折り返しに合わせた改行は、省いて入力しました。

入力:Yanajin33

校正:Hanren

2010年8月26日作成

2011年6月17日修正

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