於二丸山一
此度英人殺傷之儀ニ付、 上様御書を以て御名江被レ遣、
仕り、御調ニ相成、猶於二此地ニ一屡々御談判席ニ相加リ、
今日ニ至リよをやく嫌疑相晴一同安心罷在候」
然ニ此儀ハ英人等道路雑説を聞取、疑念之筋申上候より上件ニ立至リ候得ども、何等の証跡も無レ之儀ニ御座候」向後外国人横死致候節も自然弊国ニ嫌疑相掛候而、度々前件之御取扱ニ相成候而は弊藩頑固々陋之人心、深く心痛仕候」何卒此度之
右之趣宜様以上。
(朱書、磨滅)
月 日
認おわりて枕辺におしやる頃、門守る犬の声には夜ふかふおぼへ、鳥のこゑのこゝかしこにきこゆるは寅の針は卯をさすにちかゝらんか。|||||||||