先便御こしの御文御
哥など、甚おもしろく拝見仕候。私事ハ急用これあり、今日江戸へ参り申候間、其御被
レ知かた/″\先日の御文御哥さしあげ申候。
○先日大和国ニてすこし
ゆくさのよふなる事これあり。其中に池蔵太、吉村虎太郎、平井のあいだがらの池田のをとをと、水通のをさとの
ぼふずなど、先日皆

うちまけ候よし。
これらハみな/\
しよふがわるいニつき、京よりうつてを諸藩へ
おふせつけられ候ものなり。皆

どふもゆくさする事をしらず、唯ひとまけにまけ候よし、あハれ私がすこし
さし引をもいたし候時ハ、まだ/\うつての勢ハひとかけ合セにて、打やぶり候ものをと、あわれに存申候。
先ハ早/\、頓首。
龍より
乙 様
春猪様
足下
猶かの柳のよふじのつがふの事ハをもわく
いつふハいの所は川らづかまで申やり候。其文御らん/\。