清ら若水にみそぎ美々しく
袖ひきつらね
首里天加那志美御機拝むと人々は
開暁鐘とつれて石畳九重の城に登つたで(あ)らう
歌と蛇
及皮線に城内の夜は明けはなれ
御祝ごと続く御代の福らしや
都大路にあけず羽
美衣も晴れやかに飛び交ひ
御
冠船踊の華々しさよ
浮上とて見ゆる
凪の
伊平屋嶽の如くに
玉黄金若人たちは
娘たちの前に踊り
栄えたであらう
花の昔よ
走川のごとに
(流)れゆく年波を漕ぎ戻すよすがもなく
唐破風の屋根は苔蒸し 風にいたみ
竜樋の泉には清ら白鳥もおり立たず
茨に古ぶ
階段とほく石塊ふみあぐみ
城壁高く望楼に登り立てば
天美子の
御神天降り作り召したる島々や
新装こらした緑の真帆はりはい並び
おす風とつれて朝の港を
帆走いづるよ。
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