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争議の翌日

賀川豊彦




雨ふる日、

さみだれの、

小溝の流、

渦巻きし、

濁れる水に、

小笹おち、

吸われるように、

流され行くを、

じっと 眺めいる

自分の心。

激動の

同盟罷工の翌日||

何とはなしに

涙ぐまるるよ、

おお 小笹の運命よ!

小笹の運命よ!

(近江八幡にて大電争議の翌日)

(『改造』一九二一年七月号に「捷ちし日の翌日」と題して発表 一九六三年六月キリスト新聞社刊『賀川豊彦全集』第20巻を底本)






底本:「日本プロレタリア文学集・38 プロレタリア詩集(一)」新日本出版社

   1987(昭和62)年5月25日初版

底本の親本:「賀川豊彦全集 第20巻」キリスト新聞社

   1963(昭和38)年6月刊

初出:「改造」

   1921(大正10)年7月号

※本文末の編者による注記は省略しました。

※初出時の表題は「捷ちし日の翌日」です。

入力:坂本真一

校正:フクポー

2018年3月26日作成

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