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大きな夢

槇村浩




大きな夢を夕べ見た

ヒマラヤ山を引ぬいて

万里の長城ひっかつぎ

太平洋を背に負ひ

北極の氷まるのみし

あんまり重くてバッタリと

そこに倒れて下じきだ

「いたい/\」と思ったら

何だ今のは夢だった






底本:「槇村浩全集」平凡堂書店

   1984(昭和59)年1月20日発行

※著者が、高知市立第六小学校三年生、四年生のときの作品。謄写版刷りの、同校文集「蕾」から、底本に採録された。

※底本は新字旧仮名づかいです。なお促音の小書きは、底本通りです。

入力:坂本真一

校正:雪森

2014年7月16日作成

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