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母校を去るにのぞみて

槇村浩




(一)思へば四年の其の間 教へを受けし学び舎に 今日ぞ別れん別れても 心はなどて別るべき

(二)我は学びぬこの部屋に 我は遊びぬこの庭に 一つ/\の思ひ出に 今ぞ身にしむ師の教

(三)桜の花に送られて 小鳥の声に励まされ 学びの林ふみ分けて 希望の山に登りなむ

(四)草鞋ふみしめふみ鳴らし 名残は尽きぬ学び舎に いざや別れん師と友に 「さきくましませ」師よ友よ

(大正十二・三・二七)






底本:「槇村浩全集」平凡堂書店

   1984(昭和59)年1月20日発行

※著者が、高知市立第六小学校三年生、四年生のときの作品。謄写版刷りの、同校文集「蕾」から、底本に採録された。

入力:坂本真一

校正:雪森

2014年9月11日作成

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