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夢御殿

槇村浩




夢に夢見る夢御殿 サンゴルビーの屋根や床

ダイヤモンドの床鏡 庭には金の築山や

銀をとかした噴水に 不老の泉くみませう

不死の薬の雨がふり 金銀宝石ちりばめた

よろひかぶとのいでたちに

出てくる勇士の面々は

桃ちゃん、金ちゃん、仁王さん、猿面冠者に清正公、べんけい義経相撲とる、どちら勝つかと思ったら

いつの間にやら夜が明けて、夢の御殿は消えて行く

(大正十二・三・二五)






底本:「槇村浩全集」平凡堂書店

   1984(昭和59)年1月20日発行

※著者が、高知市立第六小学校三年生、四年生のときの作品。謄写版刷りの、同校文集「蕾」から、底本に採録された。

※底本は新字旧仮名づかいです。なお拗音、促音の小書きは、底本通りです。

入力:坂本真一

校正:雪森

2014年9月11日作成

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