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孤閨瞋火

山口芳光




めつぶ············

瞑ればまこと吾が病室へや

墓原めけり

薬瓶 詩書 軸 蛇皮線 経机

皆物言はぬ男性なり

さあれ

昨夜つけ捨てし従妹いもの白粉紙にぞ

女気を覚え

一日ヒトヒ緋桃の如くなまめけるなり






底本:「沖縄文学全集 第1巻 詩※(ローマ数字1、1-13-21)」国書刊行会

   1991(平成3)年6月6日第1刷

入力:坂本真一

校正:フクポー

2018年9月28日作成

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