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愁思

山口芳光




秋晴は侘びしいねえ

遠いとおおい水平線の彼方が見透かされはせぬか

広いひろおおいお母さんの様な恋人の魂が感じられはせぬか

ああ 秋晴は侘びしいね

涙のたまつた眸に

黒い喪服を着た恋人がチカ/\する






底本:「沖縄文学全集 第1巻 詩※(ローマ数字1、1-13-21)」国書刊行会

   1991(平成3)年6月6日第1刷

入力:坂本真一

校正:フクポー

2018年9月28日作成

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