女は夜半に起きて燭を點じ泥を取つて身に塗り、さて呪文を唱ふれば、身たちどころにサバトの集會に向ふ。
ジァン・ボダン「方士鬼に憑 かるる事」
炭火は赤く爐に燃え、燭は煙つてだらだらと蝋を流し、皿の中からは春さきの
マリバスが笑つたり、泣いたりすると、

然し一人の兵隊はそら恐しい事だが、机の上に蝋燭を立てて魔法の書を開け廣げた。本の上には火に迷つて來た蟲が跳ねてる。
此蟲が飛び跳ねてゐる最中、毛むくじやらの
而も此時方士も魔女も既に煙突から飛び出してゐたのだ。或は箒木、或は火ばさみに跨り、そしてマリバスは