戻る

白光礼讃

今野大力




明るい北国の十二月

終日雪は降っていた

一尺、二尺、それは容易な大空の変化のページェント

又軽やかに香う土へのプレゼント

    *

或日その前夜を名残に、吹雪は綺麗に止んでいた、そして北国のヌタプカムシペ連峯と上川平野の野原とに

それは雪国の特有な白光を輝かせて

天への一大讃歌をあげていた






底本:「今野大力作品集」新日本出版社

   1995(平成7)年6月30日初版

初出:「旭川新聞」

   1924(大正13)年4月10日

入力:坂本真一

校正:雪森

2015年3月8日作成

青空文庫作成ファイル:

このファイルは、インターネットの図書館、青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)で作られました。入力、校正、制作にあたったのは、ボランティアの皆さんです。





●表記について



●図書カード